サブカル好きといえばトレインスポッティング

「トレインスポッティング」を振り返る

「トレインスポッティング」はドラッグの話だ。
主人公のレントンは麻薬中毒。
舞台はイギリスのスコットランドで時代は1990年代と思われる。

レントンは捕まってもヘロインがやめられない。
ロンドンにいてはヤクのとりひきをするのだ。
レントンも彼の仲間たちもトイレでヘロインを静脈に打つ。

しかし、そんな彼にも変化が訪れる。
もがき苦しみながらもヘロインをやめようとする。
隠しておいたパスポートを手に、これまでの自分と別れて新天地に旅立つのだ。

スコットランドの若者を代表するキャラの主人公の魅力

この映画の舞台のスコットランドは、1707年にイングランドに併合された。
それ以来、この国は国力が弱い。
首都はロンドンで議会制や法制度はイングランドになっている。
こんな国なので当然、失業者が多いというわけだ。

レントンは「俺たちはバカなイギリス人に占領されている。」とか「こんな国はくそ。」と言っている。
こんな当時の若者のリアルな姿がこの映画の魅力だと思う。

他にもイングランドとスコットの格差は描かれている。
わざと面接に落ちて失業保険で食いつなぐ様子などがある。
しかし、そんな彼でもロンドンでは不動産の仕事を得られるのだ。

そして、描写されるロンドンは華やかな街。
荒れた雰囲気のスコットランドとの対比もリアルだ。
このリアルさはこの映画の魅力だろう。

おすすめしたいみどころはもがく若者の姿

この映画のみどころは、もがき苦しむ若者の姿だ。
主人公のレントンは普通に生活をしたいのだと思う。
そのために仕事もしたい。
しかし、国がそんな状況ではない。

そんな中にヤクに手を出す主人公のレントンを始めとする若者たち。
そんなレントンのもがく姿や変化を受け入れる姿がみどころだ。
彼は恋人のダイアンに世の中も音楽、ヤクだって新しくなっているといわれて焦ってくる。
その後、いろいろなことがありながらも彼はこの言葉を受け入れて変わろうとするんだ。

そんな彼がパスポートをもって姿を消すラストも印象的だ。
これから、レントンがどうなるのかと想像しながら物語は終わる。
そんな終わり方に僕は一抹の希望を感じた。

音楽も重要

ラストでレントンがホテルからお金を盗むシーンはアンダー・ワールドの「Born Slippy」がつかわれている。
何だか元気のでるリズミカルな曲だ。
レントンの今後を応援しているかのように聴こえる。

冒頭で逃げ回るレントンたちのシーンではイギー・ポップ「Lust for Life」が流れている。
どこか狂ったかのようなポップなメロディー。
こういった音楽にも支えられた映画なのかと思う。
続編の「T2トレインスポッティング」も公開されている。

しかし、続編を見る前に前作を見ておきたいと思う。
僕はもう一度前作を見てから続編を見たい。