ジョゼと虎と魚たちのあらすじ
足が不自由で車いすに乗っているジョゼは趣味の絵や本など想像など自分の世界で生きている女性です。
そんな徐では車いすで坂道から転げ落ちそうになっているところを大学生の恒夫によって助けられます。
そんな恒夫にジョゼの祖母はジョゼの相手をするというバイトを持ちかけます。
しかし最初はひねくれ、口の悪いジョゼは恒夫に当たり散らしますが恒夫もまっすぐにジョゼにぶつかっていきます。
そんなやり取りの中で二人の心の距離は近づいていき、ジョゼと恒夫はジョゼが夢見ていた外の世界へと飛び出すことを決めていきます。
普通の女の子とはちょっと違うジョゼと、恒夫の独特の世界観を描いた物語となっています。
固定概念を覆す人物像
障害を持っている人のイメージとして、謙虚だったり無垢だったり一生懸命だったりというイメージを持っている人も多いはずです。
しかしジョゼの場合はそういった一般的なイメージとは異なる人物像になっています。
ひねくれた性格になっていジョゼは障害のことに対して皮肉を言われても泣いたり、身を引いたりすることは一切ありません。
それどころか皮肉を言った相手に対して挑発的な態度をとるなどもします。
そういった従来のイメージを一変させるジョゼの性格はかなり新鮮であり、固定概念を覆す人物像です。
そういった普通という感じとはちょっと違った姿に心を奪ばれてしまうという人も少なくないでしょう。
自分も人とはちょっと違った感覚や感じ方・性格をしている部分があるのでジョゼの普通とはちょっと違う姿には少しの共感を覚えました!
綺麗事ではない
どうしても障害がある人物が登場しているストーリーというのは、お涙頂戴系のきれいごとを詰め込んだストーリーになってしまうことも多いように感じます。
しかしジョゼと虎と魚たちはそれとは少し違います。
障害があってもなくても、人と関わるということは時には綺麗な感情だけで描くことができません。
上手くいかなくて心が折れたり、感情が乱れてしまったりするときもあるでしょう。
ジョゼと虎と魚たちでは、そういった綺麗ごとだけではない部分もさらけ出してストーリーが作られているからこそ、感情移入することができます。
生々しいラスト
お涙頂戴って感じのストーリーになってしまうと、どこかチープな感じを感じてしまう人も少なくないはず。
しかし上記で説明した通りジョゼと虎と魚たちはそんなストーリーではありません。
ネタバレはせずに説明していくと、ラストは非常に生々しいものになります。
人の強さも弱さもリアルに詰め込んだストーリーになっているからこそ、単なる感動映画には仕上がっていません。
複雑な感情になってしまう人もいるかもしれないラストですが、これこそ人間のリアルを詰め込んだ終わり方とも言えます。
ぜひ自分の目でそのリアルなラストを見てみてください。