独特な世界観と最後の展開にいつもびっくりする伊坂幸太郎氏の作品
本が好きなインドア派の僕、結構色々なジャンルの本を読んできたけど、特に伊坂幸太郎氏の作品は直木賞候補となった重力ピエロから読むようになって、面白いなと感じ、アヒルと鴨のコインロッカーで大ファンとなったんだ。
フィッシュストーリー、グラスポッパー、チルドレン、死神の精度、それにゴールデンスランバー、いずれもすごく好き。
この伊坂幸太郎氏の作品を読むと、別作品の中でつながり、リンクがあるから面白い。
登場人物や事件等、別の作品のものが登場する事が多いから、伊坂幸太郎氏の作品はすべて読んでおくほうが、読み手はより一層楽しさを感じるのではないかなって思う。
それに、同じ名前で違うキャラクターっていう独特な作り方もあって、これもまた面白い作品となっている要因だ。
フィッシュストーリー、長いけど時系列の変化がたまらない
1970年代に活動していた売れないパンクバンドの一曲が主軸となって、色々な人物が登場し、最終的に地球滅亡を阻止するというとんでもない奇想天外な物語、これかなり僕みたいな変わりものといわれる人はきっと引き込まれると思う。
時空を超えて展開するからよく読んでいかないとわからなくなるし、映画でもとにかく長い・・と映画をあまりみな人にとって苦痛と感じる人もいたみたい。
世界の終わり、彗星の衝突まであと5時間って、あれ?他の物語入ってきてる?とおもうこともあり、さすが、フィッシュストーリー「ほら話」なんだな・・と痛快極まりない作品だ。
もちろん伊坂幸太郎作品ですから、最後まで普通の普通に終わるはずもない、最終的にびっくり案展開が待っている。
ゴールデンスランバーは最高のミステリー作品
全部で五部構成となっている作品だけど、ほぼ、四部の事件という部分が大半を埋めているという感覚がある作品。
最初からしっかり読み込んでいないと、伏線だらけで気が抜けない。
でも一気に読める爽快感がたまらない、これも伊坂幸太郎氏の作品に大奥いえる事だ。
友人の森田に呼び出され行ってみると落ち着きのない森田が「お前オズワルドにされるぞ」と訳の分からないことをいう。
首相が暗殺され、警察官がやってくるがお前は逃げろと促され、何が何だかわからないままに逃げる青柳、森田は車ごと爆破されるという衝撃。
青柳の写真は日本中に首相暗殺犯として日本中に報道され、やがて青柳はマスコミ、警察を意のままに操作できるある人物に、首相暗殺犯として仕立て上げられそうになっていることを知る・・・色々な人の力を借りて逃走、とにかく逃走、逃げ延びるという物語。
主人公の昔の彼女、大学のサークル仲間とか、自分のそばにいつもいる存在、世話になっている存在など、自分が本当に窮地に立たされた時、助けてくれる存在になる、人を大切にしろっていうことを教え込まれるような作品だって僕は思ってる。
いきなりの展開が多くてびっくりすることもあるけど、だからこそ、伊坂幸太郎作品は中毒になるって言えるのだ。